日本人ですが?2

石原都知事:「ババア」発言、賠償責任なし−−東京地裁「不適切だが」 (毎日新聞2005年2月25日)
http://www.mainichi-msn.co.jp/search/html/news/2005/02/25/20050225ddm012040107000c.html

問題となったのは、01年11月6日号の「週刊女性」に掲載された記事。石原知事が東京大大学院教授の言葉を引用して「『文明がもたらしたもっとも悪(あ)しき有害なものはババア』なんだそうだ」と発言したことが載っている。

これはあれですね「片言隻句に飛びつくダボハゼ」ってのは本当は誰のことなのかってのを都知事自ら身体を張って示した心温まるエピソードでしたね。
それにしても問題の松井孝典東京大大学院教授がさんざん「いや僕の言ってることは全然逆ですから」*1とか言ってたにもかかわらず、いまだに「東京大大学院教授の言葉を引用して」と書かれてしまうというのはなんともかわいそうというか・・・いっそ松井教授が訴えればかなりの確率で勝てるんじゃないかと思うんですが。


というわけで2月1日のエントリーで触れた「やっぱり外国人だよ」発言にもどるんですが、この発言って読めば読むほど都知事は自分が本当に言いたいことも全然わかってないんじゃないか?と思うわけです。


「こんな国に来るな、外国人はこない方がいい」って要するに「今の日本はダメダメ」ってことが言いたいわけで、そんなこと言う日本人なんて中村教授の例を引くまでも無く腐るほどいます。というか都知事自身が過去にそういう趣旨こと散々言ってたような気がするんですが気のせいでしょうか?


「日本」から話はズレますが、例えば石原都知事はエネルギー・にっぽん国民会議in東京2.9で前出の松井教授の言葉を肯定的に引用して
http://www.atom.meti.go.jp/kouhoannai/energy-jp/kaiginaiyo/newsPaper/02.html

東大大学院の松井孝典さんは、「人間は文明と称して地球に大きな負荷を加えてきた。1万年前から人間は、地球に付着したガンになった。もうじき人類は滅びるだろう」という。

なんて発言されてますがこれ「やっぱり外国人だよ」発言の都知事のスタンスからすれば松井教授の言説って
「『人間は地球に付着したガンです』なんて言う人間がいるかね。『もうじき人類は滅びるだろう』なんて人間いうことじゃないよ。やっぱり宇宙人だよこれは。」
てな風に批判されそうなもんだと思うんですが、しないんですね。それどころか「激しく同意!」って感じです。なぜなんだろう?


まあ日本人が「日本はダメダメ」って発言したり人間が「人間はダメダメ」って言ったりする場合はただの悪口じゃなく「ダメダメだけど頑張って良くしていこうぜ」という叱咤激励のニュアンスを(勝手に)感じ取るわけです、同じ日本人、人間としては。
ところが発言者が外国人、宇宙人(?)の場合はそうはいかない。言ってることは同じでも、そこに悪意あるニュアンスを(勝手に)感じ取って「余計なお世話じゃボケェ!」てな風に反応しちゃうわけですね。ありがちな話です。
そんなこんなで繰り返しになりますが、やっぱり自分としては石原都知事の問題の発言は御自身の言いたいこと全然正確に表現できていないと思えてならないわけです。「じゃあ都知事の言いたかったことって本当はなんなの?」というわけで僭越ながら石原発言をもっと「正確」なものにするために勝手に添削してみました↓

「こんな国に来るな、外国人はこない方がいい、なんていう日本人 がいたとしてもこんなに腹が立つ なんているかね?やっぱり外国人 が言うからすっげームカツクん だよこれは。」

*1:松井教授の言ってることって「ババアの存在が文明をもたらしたが、その文明が地球にとってもっとも悪しき有害なものになってしまっている」ってことだと思うんだが。まあ都知事の発言だと「それ順番逆だよー」ってなるよね