こりゃ詰みましたか?(NHK番組改ざん問題)2

NHKによる1月21日朝日新聞社への公開質問状
http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/news/


質問状は引用するには長すぎるんで勝手に要約すると


「うちの松尾が発言を翻したっていう証拠があるんだったら出してよ」
「メモもしないでどうやって2時間もの取材での証言内容を正確に記録できたの?録音テープがあるんでしょ?」
「でも『取材内容の録音は相手の了解を得るのが原則であり、取材相手との信頼関係を損なうことがあってはならない』って自分で言ってたんだから録音してたとしたら取材倫理に反するんじゃない?」
「しかも報じたあとにうちの松尾に『証言の内容について腹を割って調整しませんか』『摺り合わせができるでしょうから』とか言ったそうじゃない。何それ?」


素人目にはこれで「詰み」のようにみえるんですが、どうなんでしょう。
朝日は証拠出しても地獄、出さなくても地獄・・・何やっても矛盾を生じる状態。さらに最後の質問でその証拠自体に懐疑的な印象をあたえることを忘れないNHKの徹底ぶり。
なんだか最初にNHKが抗議文だして以降は朝日はNHKの掌の上で踊らされてたような感じ。
NHKのほうが「大人」として一枚上手だったってことでしょうか。


それにしても今回のNHK、試合に勝って、勝負に・・・って気がする。何故?
上の「公開質問状」って朝日との「勝負に勝つ」ためには完璧なもののようにみえるんだけど「真実を明らかにしよう」という姿勢は感じられないよなあ(大人だからね)。
本当に「真実」を明らかにしたいんなら「今回に限っては取材倫理がどうとか言わないよ、このさい松尾氏が録音に同意したってことにしても良いからテープ公開して白黒つけようぜ」とかさ(もっとうまい言い方あるだろうけど)。そういう風に持ってくしかないでしょ(大人はそうは持っていかない)。
裁判に例えるとNHKは被告の無実を証明しようとしてるんじゃなくて被告の無罪を勝ち取ろうとしてるだけ(大人ですから)のように見える。


ところで朝日に逆転の目はあるの?考えられるとしたら取材テープを公開して責任は記者におっかぶせる。そうするとNHKは松尾氏に責任かぶせて、個人VS個人の刺し違えで終了。それでもせいぜい引き分けだよね。
なんか他に展開あるのかなあ?


とりあえず今回の記事が発端となって出てきた当事者たちの発言は非常に面白かったので、朝日新聞には
「ありがとう!もし君が死んでも君の死は無駄にしないよ」と言いたい。